ボリノスタットが誘導する皮膚T細胞性リンパ腫細胞株Hut78のアポトーシスの増強は、siRNAとケルセチンによるHSP72の阻害作用が寄与する
Functional Depletion of HSP72 by siRNA and Quercetin Enhances Vorinostat-Induced Apoptosis in an HSP72-Overexpressing Cutaneous T-Cell Lymphoma Cell Line, Hut78
- 出典:
- International Journal of Molecular Sciences
- 2021
- 22
- 11258
- DOI:
- 10.3390/ijms222011258
- 要旨:
- 熱ショック蛋白質72(HSP72)の過剰発現は、皮膚T細胞性リンパ腫細胞株Hut78の、HDAC阻害薬ボリノスタット耐性獲得と深く関連している。そこで、HSP72を阻害するケルセチンに着目した。Hut78をケルセチンで処置すると、HSP72の発現が減少し、ボリノスタットによるHut78の増殖阻害を促進した。ケルセチンはまた、細胞周期のG2を停止し、カスパーゼ類を活性化してボリノスタットが誘導するHut78のアポトーシスを増強した。