ケルセチンはHMGB1とその転座を阻害して酸化ストレスとアポトーシスを減少させ、慢性肝不全が急性増悪した(ACLF)ラットの肝障害を軽減する
Quercetin Reduces Oxidative Stress and Apoptosis by Inhibiting HMGB1 and Its Translocation, Thereby Alleviating Liver Injury in ACLF Rats
- 出典:
- Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine
- 2021
- 2021
- 2898995
- DOI:
- 10.1155/2021/2898995
- 要旨:
- ヒトアルブミンとリポ多糖で惹起した、ACLF(acute on chronic liver failure; 慢性肝不全に他の要因が加わり、肝機能の急速な悪化)のモデルラットを用いる、ケルセチンの薬効評価。ケルセチンを投与すると、血中のALT・AST・ビリルビンを容量依存的に低下し、肝臓の病変部を縮小した。ケルセチンはまた、肝臓中のマロンジアルデヒドを減少し、GSHを増大し、アポトーシスを阻害した。高移動度群蛋白質B1(HMGB1)を阻害するメカニズムが明らかになったため、HMGB1阻害剤であるグリチルリチンを共投与したところ、肝保護効果は更に向上した。