ウィルス性下気道感染症の治療における、ケルセチン摂取の有効性: 前臨床研究のシステマティックレビューとメタ解析
Effectiveness of supplementation with quercetin-type flavonols for treatment of viral lower respiratory tract infections: Systematic review and meta-analysis of preclinical studies
- 著作名:
- Júlio César Moreira Brito
- William Gustavo Lima
- Lídia Pereira B. Cordeiro
- Waleska Stephanie da Cruz Nizer
- 出典:
- Phytotherapy Research
- 2021
- 35
- 4930-4942
- DOI:
- 10.1002/ptr.7122
- 要旨:
- インフルエンザを中心とする下部気道ウィルス感染の治療に、ケルセチン型フラボノールを応用する動物実験のシステマティックレビューおよびメタ解析。各種データベースから得たヒット139件より、基準に適合する11件の論文を選定した。メタ解析の結果、ケルセチンとその類縁体は、感染動物の死亡率を顕著に(95%信頼区間: 0.05~0.65, P=0.008)低下させた。また、ウィルス除去率にも有意差(95%信頼区間: −3.54~−0.31, P=0.02)を認めた。よって、ケルセチン類は下部気道ウィルス感染の治療薬として非常に有望である。