ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

シスプラチンが誘発するラットの卵巣毒性は、ケルセチンが弱める: 抗酸化・抗炎症・抗アポトーシス活性の強調

Quercetin attenuates cisplatin-induced ovarian toxicity in rats: Emphasis on anti-oxidant, anti-inflammatory and anti-apoptotic activities

著作名:
Mardi M. Algandaby
出典:
Arabian Journal of Chemistry
2021
14
103191
DOI:
10.1016/j.arabjc.2021.103191
キーワード:
シスプラチン
ラット
ケルセチン
卵巣保護
抗酸化作用
抗炎症作用
アポトーシス
動物実験
要旨:
抗癌剤シスプラチンで惹起したラットの卵巣毒性を、ケルセチンが効果的に保護した。ケルセチンは、シスプラチンがもたらした卵巣組織の病変を緩和し、健全な小胞と血中抗ミューラー管ホルモンの低減を阻止した。またケルセチンは抗酸化作用を発揮して、卵巣中におけるマロンジアルデヒドの蓄積・グルタチオンの枯渇・活性酸素の発生をを防止した。抗炎症作用としては、NFκb・Cox-2・IL-6の発現と卵巣中のTNF-αの上昇を抑制した。さらに抗アポトーシス作用として、カスパーゼ-3の低減と、BaxおよびBcl2の発現の下方調節を認めた。