ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンとその代謝物イソラムネチンは、筋管内の様々なシグナル伝達経路を介してグルコースの取込みを促進する

Quercetin and its metabolite isorhamnetin promote glucose uptake through different signalling pathways in myotubes

要旨:
フラボノイドの低い体内吸収性に相応しく、L6筋管細胞へのグルコースの取込みを、ケルセチンとイソラムネチンは低濃度で促進した。Vitro: ケルセチンは0.1 nMおよび1 nMの濃度で、イソラムネチンは1 nMにて、グルコースを輸送体からL6筋管細胞の膜へ移行した。その際ケルセチンはCaMKKβ/AMPKおよびIRS1/PI3K/Aktシグナル伝達を活性化し、一方、イソラムネチンはJAK/STATパスウェイを活性化した。Vivo: マウスに10および100 mg/kgのケルセチンを投与すると、L6筋管細胞へのグルコースの取込みを活性化した。その際の血中ケルセチン濃度は4.95および6.80 nMであり、vitroで効果のあった濃度と良好に一致した。