ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ナノカプセル化したケルセチンは、銀ナノ粒子に曝露したゼブラフィッシュの酸化還元を担う遺伝子転写の恒常性を維持する

Dietary nanoencapsulated quercetin homeostated transcription of redox-status orchestrating genes in zebrafish (Danio rerio) exposed to silver nanoparticles

要旨:
亜致死量の銀ナノ粒子をゼブラフィッシュに作用させると、抗酸化物質(Keap1・Nrf2・カタラーゼ・SOD・GPx・GST)関連遺伝子の転写が上方調節されるものの、実際の発現は転写の1/12である。その結果、肝組織が損傷する。しかし、予めケルセチンをキトサンで封じ込めたナノカプセルを餌に混ぜて投与すれば、転写は減少するが、発現が促進され、肝保護作用を発揮した。フリーのケルセチンと比較しても、ナノカプセルは優れた効果を示した。