ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

中医学に用いる、ケルセチンを含むAnoectochilus roxburghiiの肝保護効果のネットワーク薬理学研究: 肝障害のマウスモデルにおける、治療薬としてのケルセチン

Network Pharmacology Study of the Hepatoprotective Effects of Quercetin-Containing Traditional Chinese Medicine, Anoectochilus roxburghii, and Validation of Quercetin as an Anti-Liver Injury Agent in a Mouse Model of Liver Injury

要旨:
ラン科の植物Anoectochilus roxburghiiは、中医学で肝障害の治療に古くから用いられているが、そのメカニズムを解明すべく、ネットワーク薬理学研究を行った。その結果、17の主要な治療標的が特定され、NF-κB/TNF-αシグナル伝達経路が炎症と免疫の抑制に重要な役割を果たしている。その検証として、以下の動物実験を行った。四塩化炭素で惹起したマウスの肝毒性を、ケルセチンが効果的に保護した。ケルセチンは、四塩化炭素がもたらしたNF-κBとTNF-αの増大を緩和し、炎症を起こすシグナル伝達を遮断した。