ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

植物ポリフェノールのモリンとケルセチンは、糖尿病のマウス大動脈における一酸化窒素産生を異なる経路で救助する

Plant polyphenols Morin and Quercetin rescue nitric oxide production in diabetic mouse aorta through distinct pathways

要旨:
ストレプトゾトシンで惹起した糖尿病モデルマウスの大動脈を取出して、ケルセチンおよびモリンの一酸化窒素産出抑制メカニズムを調べた。ケルセチンが活性化するシグナル伝達経路には、PI3K/Akt/eNOSとAMPK /Akt/eNOSとの2種類が存在する。一方、モリンの場合は、Akt/eNOSシグナル伝達のみを活性化して、一酸化窒素産出を抑制する。両者は互いにフェノールの位置異性体の関係にあり、化学構造が非常に類似しているが、生体内では別々のパスで薬理作用を示した。