ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

炎症性腸疾患のプロドラッグとしての、両応答性ケルセチン-キトサン結合型ナノミセル

Smart Responsive Quercetin-Conjugated Glycol Chitosan Prodrug Micelles for Treatment of Inflammatory Bowel Diseases

要旨:
新規に設計したナノミセルは、生理的状態ではケルセチンの放出率は20%以下であったが、pH 5.8で過酸化水素の存在下では95%以上を示した。すなわち、pHおよび活性酸素種両応答性のミセルであり、臓器内での酸化ストレス下でケルセチンを放出するDDSとして期待できる。炎症性腸疾患のモデルマウスに同ミセルを投与すると、TNF-α・IL-6・iNOSを顕著に減少させた。