デキストラン硫酸ナトリウムが誘発したマウスの慢性大腸炎にて、ルチンはp38/MAPKAPK2およびPI3K/Akt/GSK3β/NF-κBシグナル伝達軸を阻害し、脾臓の制御性T細胞を増強して、結腸の炎症性損傷を防止する
Rutin prevents inflammation-associated colon damage via inhibiting the p38/MAPKAPK2 and PI3K/Akt/GSK3β/NF-κB signalling axes and enhancing splenic Tregs in DSS-induced murine chronic colitis
- 出典:
- Food & Function
- 2021
- 12
- 8492-8506
- DOI:
- 10.1039/D1FO01557E
- 要旨:
- デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)で惹起したマウスの慢性的な大腸炎に、ルチンが治療効果を示した。DSSは、p38/MAPKAPK2およびPI3K/Akt/GSK3β/NF-κBシグナル伝達を活性化するが、ルチンは下方調節した。その結果、炎症性マーカー(IgM・ IgE・iNOS・ICAM-1・HO-1・Th1/IL-10比率)が改善された。ルチンはまた、密着結合蛋白質・粘液分泌蛋白質・上皮細胞の増殖・アポトーシスの転写レベルを調節して、上皮の完全性を回復させた。