ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

Akkermansia muciniphilaとケルセチンとで構成するシンバイオティクス(synbiotics)は、腸内細菌叢を再形成し胆汁酸代謝を調節して、初期の肥満と非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を改善する

The Synbiotic Combination of Akkermansia muciniphila and Quercetin Ameliorates Early Obesity and NAFLD through Gut Microbiota Reshaping and Bile Acid Metabolism Modulation

要旨:
高脂肪食でラットに、初期肥満と非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)とを惹起した。ケルセチン、Akkermansia muciniphila (ムチン分解菌の一種)、両者の組合せ(シンバイオティクス)をそれぞれ投与した際の薬効を比較した。A. muciniphilaの腸内定着は体脂肪を減少したが、シンバイオティクスは肝臓での脂質生成を調節して、NAFLDを寛解した。シンバイオティクスは腸内細菌叢を再形成して、シアノバクテリアとオシロスピラを増やし、放線菌・ラクトコッカス・ラクトバチルス・ローズブリアは減少した。また、シンバイオティクスは肝臓にて、胆汁酸の合成と輸送を担う遺伝子の発現を促進した。