ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは成熟中のヒト樹状細胞に免疫調節表現型を誘導する

Quercetin induces an immunoregulatory phenotype in maturing human dendritic cells

要旨:
ケルセチンが芳香族炭化水素受容体(AhR)に結合すると、結合体は免疫調節分子CD83に直接作用して、その働きを阻害する。成熟した樹状細胞をリポ多糖で炎症を惹起した後、ケルセチンを作用させた。その際ケルセチンは、炎症誘導性サイトカインIL-12p70の産出を抑制し、免疫調節分子Dab2・ILT3~5・CD39・CD73の発現を増大させた。よって、ケルセチンは単に抗炎症性物質であるにとどまらず、免疫バランスを炎症モードから正常へ動かす機能を持つ。