ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

SH-SY5Y細胞における、TRKBシグナル伝達の活性化を介したタウ毒性に対するフラボン類: 7,8-DHF・ケルセチン・アピゲニン

Flavones 7,8-DHF, Quercetin, and Apigenin Against Tau Toxicity via Activation of TRKB Signaling in ΔK280 TauRD-DsRed SH-SY5Y Cells

要旨:
神経芽細胞SH-SY5Yを用いて、数種のフラボンの神経保護作用を評価した。その結果、ケルセチン・7,8-ジヒドロキシフラボン・アピゲニンの3種が、タウ蛋白質の凝集・酸化ストレス・カスパーゼ-1活性を低下させ、神経突起伸長を改善した。3種フラボンは、熱ショック蛋白質β1(HSPB1)・核因子赤芽球由来2様2(NFE2L2)の減少を回復した。また、トロポミオシン関連キナーゼB(TRKB)を活性化して、その下流にある抗アポトーシス蛋白質Bcl-2の発現を上方調節した。以上の結果は、HSPB1・NFE2L2・TRKBがアルツハイマー認知症の治療標的である可能性を示唆した。