ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

反芻胃でのルチンの主要代謝物4-メチルカテコールは、乳牛のp-クレゾール産出を阻害する

Forming 4-Methylcatechol as the Dominant Bioavailable Metabolite of Intraruminal Rutin Inhibits p-Cresol Production in Dairy Cows

要旨:
ホルスタイン乳牛の第一胃にルチンを腹腔内投与し、血液・尿・胃液を採取してLC-MS分析した。血液と尿では、4-メチルカテコール硫酸エステルが主代謝物として検出され、ケルセチンは見られなかった。この時、p-クレゾール硫酸エステルの濃度と逆相関した。胃液では、ルチンがケルセチンに急速に分解し、3,4-ジヒドロキシフェニル酢酸と4-メチルカテコールが代謝物として形成した。同時に、p-クレゾールは減少し、その前駆体4-ヒドロキシフェニル酢酸が増加した。以上の結果は、ウシの有害物質p-クレゾールの産出をルチンの投与によって抑制できたことを意味する。