膵島アミロイドポリペプチドのフィブリル化を阻害するポリフェノール類のスクリーニング、ルチンとケルセチンによるフィブリルの分解
Inhibition of Islet Amyloid Polypeptide Fibrillation by Structurally Diverse Phenolic Compounds and Fibril Disaggregation Potential of Rutin and Quercetin
- 出典:
- Journal of Agricultural and Food Chemistry
- 2022
- 70
- 392–402
- DOI:
- 10.1021/acs.jafc.1c06918
- 要旨:
- 膵島アミロイドポリペプチド(IAPP)のフィブリル化に対する、12種のポリフェノールの影響を調べた。チオフラビンTアッセイの結果、没食子酸・カフェ酸・ルチン・ケルセチンが、IAPPのフィブリル化を阻害した。ルチンとケルセチンは、フィブリル化の遅延時間を90%と6%増加させ、α-ヘリックスの含有量をそれぞれ63%と48%増加させた。没食子酸は伸長率を30%減少させ、カフェ酸は最大蛍光強度を65%減少させた。分子ドッキングは、ルチンとケルセチンがモノマーの平衡シフトを介して、事前に形成されたIAPPフィブリルを分解することを示唆した。