ケルセチンアグリコンとルチンを摂取した健常者における、ケルセチンの薬物動態
Pharmacokinetics of quercetin from quercetin aglycone and rutin in healthy volunteers
- 出典:
- European Journal of Clinical Pharmacology
- 2000
- 56
- 545–553
- DOI:
- 10.1007/s002280000197
- 要旨:
- 健常者16名を対象に、ルチンとケルセチンアグリコンをそれぞれ摂取した際の、ケルセチンの体内動態の違いを比較した。ルチンの摂取量は16, 40, 100 mgの3通りとし、ケルセチンアグリコンの場合は8, 20, 50 mgとして、アグリコン換算で等しくした。摂取直後~32時間後の血液サンプルを分析して、ケルセチンの濃度を測定した。0~32時間後の血中濃度時間曲線下面積(AUC)は、ルチンとケルセチンアグリコンとで違いはなかった。しかし、最大血中濃度(Cmax)に到達する時間(Tmax)は、ルチンが6.5, 7.4, 7.5時間であり、ケルセチンアグリコンでは1.9, 2.7, 4.8時間であった。従って、ケルセチンアグリコンを摂取した方が、ルチンの場合よりも早く最大血中濃度に到達した。