ルチンはCaMKKβ/AMPK経路を介して、白色脂肪組織の褐色化と褐色脂肪組織の活性化を促進する
Rutin promotes white adipose tissue “browning” and brown adipose tissue activation partially through the calmodulin-dependent protein kinase kinase β/AMP-activated protein kinase pathway
- 出典:
- Endocrine Journal
- 2022
- 69
- 385-397
- DOI:
- 10.1507/endocrj.EJ21-0441
- 要旨:
- Vivo: 高脂肪食はマウスに肥満を惹起するが、ルチンの共投与で軽減できた。ルチンは体重の増加を抑制し、血中の代謝プロファイルを改善し、精巣上体白色脂肪組織・鼠径部白色脂肪組織・肝臓・脂肪細胞のサイズを減少した。ルチンはまた、脱共役蛋白質-1を始めとする熱発生マーカーの発現を増大すると共に、褐色脂肪細胞も増大した。Vitro: 前脂肪細胞3T3-L1の培養にて、ルチン添加の有無を比較した。ルチンは油滴の形成を阻害し、脂質生成に関する遺伝子の発現を低減して、肥満抑制を細胞レベルでシミュレーションした。AMPK阻害剤とカルモジュリン依存性蛋白質キナーゼβ(CaMKKβ)阻害剤は両方とも、ルチンの作用を打消した。よって、ルチンがCaMKKβ/AMPK経路を活性化するメカニズムを提唱した。