ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

合成ピリドインドールとルチンは、高フルクトース食を起因とするラットの内皮型一酸化窒素合成酵素と心機能の上方調節に影響を与える

Synthetic Pyridoindole and Rutin Affect Upregulation of Endothelial Nitric Oxide Synthase and Heart Function in Rats Fed a High-Fat-Fructose Diet

要旨:
高脂肪高フルクトース食で惹起したメタボリックシンドロームのモデルラットを用いる、ルチンおよびピリドインドール化合物SMe1EC2(構造の詳細は不明)の薬効評価。高脂肪高フルクトース食は、左室にて内皮NO合成酵素-3(NOS3)の活性を低下したが、両化合物ともにNOS3の発現を上昇した。心臓を虚血再灌流した際に、SMe1EC2は対照群と比較して、冠状動脈の流れを有意に改善した。一方ルチンは、再灌流時の冠血流量を減少させた。SMe1EC2はまた、電気で誘発した心室細動に対する心臓の感受性を低下させた。以上の結果は、メタボリックシンドロームにおける心保護効果は、ルチンよりもSMe1EC2の方が優れている。