ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは激しい運動後の病気を軽減するが、免疫の乱れには影響を与えない

Quercetin Reduces Illness but Not Immune Perturbations after Intensive Exercise

要旨:
男性の自転車選手40名を対象とする、ケルセチンの激しい運動に対する効果を検証した臨床研究。ランダムに20名ずつ2群に分け、片方はケルセチン1000 mg/dayを、もう片方はプラセボを3週間摂取した。1日3時間のサイクリングを、瞬間最大出力の57%となる強度で3日間連続で行い、その後、血液と唾液を採取した。2週間のウォッシュアウト期間を設け、摂取対象を入換えてクロスオーバーとした。サイクリング後の2週間にて、上気道感染症を発症した被験者はケルセチン群に1名、プラセボ群に9名認め、ケルセチンの有意な(P=0.004)予防効果を示した。しかし、ナチュラルキラー細胞の活性・フィトヘマグルチニンで刺激したリンパ球の増殖・多形核呼吸バーストの活性・免疫グロブリンAの口内分泌には、群間の差を認めなかった。