ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

植物ウィルス病の対策として特定のhsp70遺伝子発現の阻害: 野外における、ケルセチンを送達するナノリポソームの使用

Field application of nanoliposomes delivered quercetin by inhibiting specific hsp70 gene expression against plant virus disease

要旨:
ケルセチンには優れた抗ウィルス作用があるものの、その低い水溶性ゆえに、植物病に有効な農薬の開発には高いハードルが存在する。解決策として、ナノリポソームによるケルセチンの送達を考えた。ケルセチンの標的遺伝子を、Nbhsp70er-1とNbhsp70c-Aと定めた。ナノリポソームは、遺伝子および蛋白質レベルで、それぞれの阻害効果を33%と42%改善した。野外実験の結果は、制御効率が従来のケルセチン製剤よりも38%高く、また、他の抗ウイルス剤より優れた効果を示した。