ケルセチンの抗癌・抗酸化・抗菌・抗糖尿病・抗炎症の各効果の洞察: 総説
An insight into anticancer, antioxidant, antimicrobial, antidiabetic and anti-inflammatory effects of quercetin: a review
- 出典:
- Polymer Bulletin
- 2023
- 80
- 241–262
- DOI:
- 10.1007/s00289-022-04091-8
- 要旨:
- ケルセチンの薬理作用に関する、総合的な総説。イントロ代わりに、ケルセチンの起源として、多く含む食物の一覧表を載せている。抗酸化作用は、主にDPPHと過酸化水素を用いる抗酸化能の論文を中心に論じている。抗菌作用は黄色ブドウ球菌の論文を中心に、抗カビ作用や抗ウィルス作用にも言及した。糖尿病に関しては、ストレプトゾトシンで惹起した動物実験の論文を主に論じている。癌に関しては、ケルセチンが既存の抗癌剤を増強した効果を論じ、効果を高めるためのDDSにも触れている。最後に、ケルセチンの金属錯体およびキトサンとの複合体に活性を論じている。