ケルセチンはWnt/β-カテニンシグナル伝達経路を介して、マウスの皮膚創傷の治癒を促進する
Quercetin promotes cutaneous wound healing in mice through Wnt/β-catenin signaling pathway
- 出典:
- Journal of Ethnopharmacology
- 2022
- 290
- 115066
- DOI:
- 10.1016/j.jep.2022.115066
- 要旨:
- マウスの皮膚の傷にケルセチンを塗布した際の治癒率は、低濃度(1.5 mg/mL)で94.7%、中濃度(3.0 mg/mL)で97.3%、高濃度(6.0 mg/mL)で98.4%であった。ケルセチンは皮膚組織の炎症因子(TNF-α・IL-1β・IL-6)を著しく減少し、高濃度群のIL-1βは無処置群の0.007倍に達した。ケルセチンはまた、創傷部分のGSHレベルを向上させ、濃度依存的に血管内皮増殖因子(VEGF)・線維芽細胞増殖因子(FGF)・α平滑筋アクチンの発現を促進した。Wnt/β-カテニン経路の活性化は、創傷治癒におけるケルセチンの重要な役割を示している。