ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

C型肝炎ウィルスのライフサイクルに対するケルセチンの効果: ウィルスから宿主標的まで

Effect of Quercetin on Hepatitis C Virus Life Cycle: From Viral to Host Targets

要旨:
ヒト由来肝癌細胞株Huh-7.5およびヒト由来初代肝細胞に、C型肝炎ウィルス(HCV)を感染させた後、ケルセチン処置を行った。両方の細胞に対してケルセチンは、ウィルス遺伝子の複製・感染性ウィルス粒子の産出・新生ウィルス粒子の感染力を顕著に減少した。HCV粒子に直接ケルセチンを作用すると、感染力は65%低下し、ビリオンの完全性を破壊した。HCVによるジアシルグリセロールアシル転移酵素(DGAT)の発現と、DGATが媒介する脂肪滴へのHCVコア蛋白質の局在化は、両方ともケルセチンが防止した。