ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはmiR-485-5p/YAP1経路を調節して、高濃度グルコースが誘発したヒト由来メサンギウム細胞の増殖・炎症・酸化ストレスを軽減する

Quercetin attenuates the proliferation, inflammation, and oxidative stress of high glucose-induced human mesangial cells by regulating the miR-485-5p/YAP1 pathway

著作名:
Huan Wan
Yaping Wang
Qingyun Pan
Xia Chen
Sijun Chen
Xiaohui Li
Weiguo Yao
出典:
International Journal of Immunopathology and Pharmacology
2022
36
10.1177/20587384211066440
DOI:
10.1177/20587384211066440
キーワード:
メサンギウム細胞
グルコース
糖尿病性腎症
ケルセチン
miR-485-5p
YAP1
要旨:
ヒト由来メサンギウム細胞に高濃度のグルコースを作用して、糖尿病性腎症のモデルとした。グルコースはメサンギウム細胞の増殖を促し、TNF-α・IL-1β・IL-6・マロンジアルデヒドが上昇し、SODとGSHは減少した。しかし、ケルセチンは濃度依存的に、これらの変化を元に戻した。MiR-485-5pの発現も、グルコースが低下し、ケルセチンによる濃度依存的な回復を確認した。また、ケルセチンの代わりにmiR-485-5pを作用させても、高濃度グルコースによるメサンギウム細胞の増殖・炎症・酸化ストレスを軽減した。さらに、miR-485-5pがYAP1に直接結合して、YAP1の発現を抑制するメカニズムが示唆された。Vitro実験の裏付けとして、健常者および糖尿病性腎症患者から採取した血液の分析を別途実施した。糖尿病性腎症患者は、miR-485-5pが健常者と比べて低下し、YAP1は上昇していた。