カフェイン抜きの緑茶抽出物が、過体重の被験者の脂肪酸化・体組成・心臓代謝に及ぼす影響
The Impact of Decaffeinated Green Tea Extract on Fat Oxidation, Body Composition and Cardio-Metabolic Health in Overweight, Recreationally Active Individuals
- 著作名:
- Justin D. Roberts
- Ashley G. B. Willmott
- Liam Beasley
- Mariette Boal
- Rory Davies
- Laurence Martin
- Havovi Chichger
- Lata Gautam
- Juan Del Coso
- 出典:
- Nutrients
- 2021
- 13
- 764
- DOI:
- 10.3390/nu13030764
- 要旨:
- 体重が77.5±10.5 kgでBMIが27.4±3.0の27名を対象とする、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)・ケルセチン・α-リポ酸の組合せが脂肪酸化・体組成・心臓代謝に及ぼす影響を検証した、臨床研究。EGCGを70%含む、脱カフェイン化した緑茶抽出物(dGTE)を用いた。被験者をランダムに9名づつ3群に分けた。dGTE群はdGTEを580 mg/day(EGCG換算で400 mg相当)摂取し、dGTE+群はdGTE 580 mg/day・ケルセチン50 mg/day・α-リポ酸150 mg/dayを摂取し、対照群はプラセボを摂取した。8週間の服用期間には標準的な有酸素運動を継続し、摂取開始前(ベースライン)・4週目・期間終了の8週目に各種検査を行った。脂質代謝能力の指標である脂質最大酸化量は、dGTE+群が他2群と比較して有意に増加し(ベースライン~8週目、P=0.009)し、脂肪酸化が無視できる運動強度は22.5%増加した(P=0.003)。呼吸商もdGTE+群のみで改善され(P=0.004)、4週目の0.94±0.01から8週目の0.89±0.01に減少した。この結果は、dGTE+群のエネルギー消費における脂肪の寄与が、4週目の21.0±4.1%から8週目の34.6±4.7%へ大幅に(P=0.006)増加したことを意味した。血液検査では、LDLのベースライン~8週目の低下が、dGTE+群で顕著であった(P=0.038)。