ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

過体重のヒトにおいて、食物性脂肪はケルセチンのバイオアベイラビリティを高める

Dietary fat increases quercetin bioavailability in overweight adults

著作名:
Yi Guo
Eunice Mah
Catherine G. Davis
Thunder Jalili
Mario G. Ferruzzi
Ock K. Chun
Richard S. Bruno
出典:
Molecular Nutrition & Food Research
2013
57
896-905
DOI:
10.1002/mnfr.201200619
キーワード:
臨床研究
ケルセチン
食物性脂肪
バイオアベイラビリティ
要旨:
過体重~肥満の男性4名と閉経後の女性5名の計9名(55.9±2.1歳、BMI: 30.8±1.4)を対象とする、食物性脂肪の同時摂取がケルセチンの吸収に及ぼす影響を検証した、臨床研究。朝食時にケルセチンを1095 mg摂取するにあたり、無脂肪群(<0.5 g)・低脂肪群(4.0 g)・高脂肪群(15.4 g)の3群に分けて行い、定期的に採血と分析を行った。ケルセチンとそのメチル化された代謝物(イソラムネチン・タマリキセチン)をモニタの対象とした。無脂肪群と比べて高脂肪群では、0~24時間のケルセチンの血中濃度時間曲線下面積(AUC)が45%増大し、最大血中濃度(Cmax)は32%増大した。イソラムネチンの増大分は、AUCが40%、Cmaxは19%であった。タマリキセチンにおいては、46%と43%の増大であった。ケルセチンと脂肪とが小腸でミセルを形成し、吸収が向上したと提唱している。