ウシ血清アルブミンにケルセチンが配位して、銅(II)イオンの毒性を阻害する
Bovine Serum Albumin as a Potential Carrier for the Protection of Bioactive Quercetin and Inhibition of Cu(II) Toxicity
- 出典:
- Chemical Research in Toxicology
- 2022
- 35
- 529–537
- DOI:
- 10.1021/acs.chemrestox.2c00001
- 要旨:
- ウシ血清アルブミン(BSA)とケルセチンとの相互作用を、銅(II)イオンの存在下と不在化で比較した。その結果、ケルセチンも銅(II)イオンも両方とも、BSAと安定な錯体を形成して、BSA固有の蛍光を消去した。ケルセチンのフリーラジカル消去活性は、ケルセチン-銅錯体と比較して、BSA-ケルセチン-銅錯体で促進した。ケルセチン-銅錯体は活性酸素種を生成するが、BSAが結合して3成分系錯体を形成すると、大幅に抑制された。また、ケルセチン-銅錯体が有する内皮細胞への毒性も、BSAの存在で軽減した。