ケルセチンは、心血管疾患のリスク表現型が高い過体重の被験者の収縮期血圧と血中ox-LDL濃度を低下させる: 二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験
Quercetin reduces systolic blood pressure and plasma oxidised low-density lipoprotein concentrations in overweight subjects with a high-cardiovascular disease risk phenotype: a double-blinded, placebo-controlled cross-over study
- 著作名:
- Sarah Egert
- Anja Bosy-Westphal
- Jasmin Seiberl
- Claudia Kürbitz
- Uta Settler
- Sandra Plachta-Danielzik
- Anika E. Wagner
- Jan Frank
- Jürgen Schrezenmeir
- Gerald Rimbach
- 出典:
- British Journal of Nutrition
- 2009
- 102
- 1065-1074
- DOI:
- 10.1017/S0007114509359127
- 要旨:
- BMIは25~35の健常者93名を対象とする臨床研究。150 mg/dayのケルセチンもしくはプラセボを6週間服用した。対ベースラインの収縮期血圧の降下が著しく、プラセボとの有意差P<0.01を記録した。高血圧およびその予備軍(収縮期>120 mmHg、拡張期> 80 mmHg)のサブグループ解析では、より優れた降下を示した。特筆すべきは、25~50歳のサブグループ解析であり、プラセボと比較した有意差がP<0.001に達した。この事実は、25~50歳の年齢であれば内皮機能が改善されやすいと考察している。すなわち、血圧降下と内皮機能とが密接に関連していることを示唆した。また、拡張期血圧に変化はなかったが、収縮期と拡張期との差、すなわち脈圧の降下にも有意差が見られた。コレステロールに関しては、LDL(P<0.05)、HDL(P<0.001)ともに低下したが、LDL/HDL比に変化はなかった。