ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)に対するルリジサ(Borago officinalis L.)抽出物の殺ダニ活性

Acaricidal activity of flavonoids extract of Borago officinalis L. (Boraginaceae) against brown dog tick, Rhipicephalus sanguineus (Latreille, 1806)

要旨:
クリイロコイタマダニは、茶色い犬のダニや犬小屋のダニとも呼ばれ、犬に寄生するダニとして世界中で見られる。本研究では、ムラサキ科植物ルリジサの地上部の抽出物の、クリイロコイタマダニの幼虫と充血した成虫の雌に及ぼす影響を調べた。評価手段として、成虫浸漬試験と幼虫浸漬試験を実施した。すなわち、各種濃度(6.25, 12.5, 25, 50 mg/mL)のルリジサ抽出物希釈液に、試料成虫あるいは幼虫を暴露した。その結果、産卵率と孵化率を大幅に低下させ、新たに孵化した幼虫にも毒性があることを示した。なお、ルリジサ抽出物のHPLC分析により、構成成分は没食子酸、バニリン酸、ジヒドロキシ安息香酸、ケンフェロール、ケルセチンを確認した。