犬ジステンパーウィルスに対する作用: 3種のフラボノイドとメキシコ産プロポリス抽出物の比較
Comparison between In Vitro Antiviral Effect of Mexican Propolis and Three Commercial Flavonoids against Canine Distemper Virus
- 著作名:
- María de Jesús González-Búrquez
- Francisco Rodolfo González-Díaz
- Carlos Gerardo García-Tovar
- Liborio Carrillo-Miranda
- Carlos Ignacio Soto-Zárate
- María Margarita Canales-Martínez
- José Guillermo Penieres-Carrillo
- Tonatiuh Alejandro Crúz-Sánchez
- Salvador Fonseca-Coronado
- 出典:
- Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine
- 2018
- 2018
- 7092416
- DOI:
- 10.1155/2018/7092416
- 要旨:
- 犬ジステンパー感染症は、ウィルス感染で発症する。地域や季節の差がなく発生し、かつ死亡率が極めて高いが、有効な治療薬がないのが現状である。有効な犬ジステンパーウィルス阻害作用を持つ治療薬候補化合物を探索すべく、天然物に着目した。抗ウィルス活性を有する天然物として、フラボノイド(ケルセチン、ナリンゲニン、ピノセムブリン)とプロポリス抽出物の薬効評価を行った。アフリカミドリザルの腎臓に由来するベロ細胞における、犬ジステンパーウィルス核蛋白質の遺伝子の発現を測定して、活性評価とした。予めプロポリス抽出物で処置すればウィルスの増殖はある程度予防できるが、感染した細胞に対して増殖を抑制する作用はない。一方ケルセチンは、増殖予防は出来ないものの、一旦感染した細胞内のおいては強い抗ウィルス作用を示し、増殖を完全に抑制した。なお、ナリンゲニンとピノセムブリンには、阻害作用を認めなかった。