ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

犬と猿に血小板阻害を示すのはグレープジュースであって、オレンジジュースやグレープフルーツジュースではない

Grape Juice but Not Orange or Grapefruit Juice Inhibits Platelet Activity in Dogs and Monkeys (Macaca fasciularis)

著作名:
Hashim E. Osman
Nabil Maalej
Dhanansayan Shanmuganayagam
John D. Folts
出典:
The Journal of Nutrition
1998
128
2307–2312
DOI:
10.1093/jn/128.12.2307
キーワード:
血小板凝集
血栓症
CFR
グレープジュース
ケルセチン
動物実験
要旨:
血小板凝集は血栓の原因となる。血栓が形成されると、血管の再閉塞と再開通が繰り返されるCFR (Cyclic Flow Reduction)という現象が見られる。冠状動脈狭窄と血管損傷を持つ犬7匹に麻酔をかけ、血流を測定した。7分周期でCFRを観測したが、10 mLのグレープジュースを飲ませた127分後には、CFRが治まった。また、犬の血液を採取して、コラーゲンを加えて血小板凝集を惹起する実験も行った。CFRが治まった際の血液サンプルは、それ以前と比較して、血小板凝集を49%抑制した。なお、オレンジジュースやグレープフルーツジュースでは効果が見られず、関与物質ケルセチンの含量の違いに起因している。