ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

犬の癌予防に化学物質を用いる枠組を支持する証拠

Evidence supporting the conceptual framework of cancer chemoprevention in canines

要旨:
ポリフェノールを含む犬用のビスケットを作成した。1個当たり、レスベラトロール250 mg、エラグ酸63 mg、ゲニステイン125 mg、クルクミン250 mg、ケルセチン250 mgを含んでいる。一方、これらのポリフェノールを含まないビスケットをプラセボとした。研究の第1フェーズでは、被験犬にプラセボビスケットを1日2回、3週間与え、血液サンプルを採取した。2か月のウォッシュアウト期間を置き、第2フェーズとして、ポリフェノール入りビスケットを1日2回、3週間与え、血液サンプルを採取した。犬の末梢血リンパ球における内因性DNA損傷の程度は、両群間で差が見られなかった。一方、過酸化水素を作用させた際のDNA損傷は、ポリフェノールが顕著に減少させた。また、ポリフェノールは、酸化ストレスに関連する84個の遺伝子のうち11個の発現を変化させた。