ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンの血圧に対する効果: 無作為化比較試験のシステマティックレビューとメタ解析

Effects of Quercetin on Blood Pressure: A Systematic Review and Meta‐Analysis of Randomized Controlled Trials

要旨:
各種データベースを検索して得た、ケルセチンの血圧に対する効果を報告した無作為化プラセボ対照臨床研究の論文7件を対象に、システマティックレビューとメタ解析を行った。7研究、9治療群、患者587名のデータを統合した。その結果、ケルセチンの摂取は、収縮期(加重平均差: -3.04 mmHg, 95%信頼区間: -5.75, -0.33, P=0.028)と拡張期(加重平均差: -2.63 mmHg, 95%信頼区間: -3.26, -2.01, P<0.001)の両方で有意な低下を示した。また、ケルセチンの摂取量によるサブグループ解析も行った。500 mg/day以上の摂取では、収縮期(加重平均差: -4.45 mmHg, 95%信頼区間: -7.70, -1.21, P=0.007)、拡張期(加重平均差: -2.98 mmHg, 95%信頼区間: -3.64, -2.31, P<0.001)共に、効果を認めた。しかし、500 mg/day以下の摂取では、収縮期(加重平均差: -1.59 mmHg, 95%信頼区間: -4.44, 1.25, P=0.273)、拡張期(加重平均差: -0.24 mmHg, 95%信頼区間: -2.00, 1.52, P=0.788)であり、効果を認めなかった。