ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ベルベリス果実抽出物とその主成分ベルベリンとルチンは、マウスモデルにおけるGSK3β/STAT/Akt/MAPKs/NF-κBシグナル伝達軸を介した酸化的炎症と関節損傷を改善して、コラーゲン-CFAが誘発した関節炎(CIA)を軽減する

Berberis lycium fruit extract and its phytoconstituents berberine and rutin mitigate collagen–CFA-induced arthritis (CIA) via improving GSK3β/STAT/Akt/MAPKs/NF-κB signaling axis mediated oxi-inflammation and joint articular damage in murine model

要旨:
メギ科の植物ベルベリスの果実抽出物(BLFE)は、コラーゲンII-完全フロイントアジュバント(CFA)で惹起した関節リウマチのモデルマウスに著効を示した。BLFEの投与は、骨浸食・滑膜の異常な増殖・関節腔の縮小・炎症細胞の浸潤・パンヌス形成・関節軟骨の分解を、用量依存的に軽減した。BLFEの成分である、ベルベリンもしくはルチンを投与しても同様の結果を与えた。メカニズムとして、GSK3β/STAT/Akt/MAPKs/NF-κBシグナル伝達経路の阻害が提唱された。しかし、GSK3βのリン酸化の阻害作用は、BLFEとベルベリンに見られたが、ルチンには認めなかった。