ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

エシャロット(Allium cepa L. var. aggregatum)から摂るケルセチンは、ケルセチン配糖体よりもバイオアベイラビリティが高い

Quercetin from Shallots (Allium cepa L. var. aggregatum) Is More Bioavailable Than Its Glucosides

要旨:
平均年齢29歳の健常者9名(女性: 5名、男性: 4名)を対象に、ケルセチンの薬物動態を測定した。ランダムに2群に分け、片方は生鮮のエシャロット(ケルセチン配糖体: 99.2%、ケルセチンアグリコン: 0.8%)を摂取し、もう片方は乾燥したエシャロット皮(ケルセチン配糖体: 16.7%、ケルセチンアグリコン: 83.3%)を摂取した。いずれもアグリコン換算で1.4 mg/kgとなるように単回摂取し、その後の採血とサンプル分析を行った。1週間のウォッシュアウト期間を設け、摂取対象を入換えて、クロスオーバーとした。ケルセチンの血中濃度時間曲線下面積(AUC)は、生鮮群が22.23±2.32 μmol·h/Lで、乾燥皮群が47.23±7.53 μmol·h/Lであった。最大血中濃度(Cmax)は、生鮮群が1.02±0.13 μmol/Lで、乾燥皮群が3.95±0.62 μmol/Lであった。いずれも統計的な有意差(P<0.05)を示し、エシャロットの乾燥皮から摂るケルセチンは、ケルセチン配糖体よりもバイオアベイラビリティが高いと結論した。