ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

噴霧乾燥で得たシプロフロキサシン-ケルセチンの共アモルファスの、吸入剤としての開発と物性評価

Development and Characterization of a Spray-Dried Inhalable Ciprofloxacin-Quercetin Co-Amorphous System

著作名:
Nasser Alhajj
Niall J. O'Reilly
Helen Cathcart
出典:
International Journal of Pharmaceutics
2022
618
121657
DOI:
10.1016/j.ijpharm.2022.121657
キーワード:
シプロフロキサシン
ケルセチン
吸入剤
噴霧乾燥
単一共アモルファス
エアロゾル化
要旨:
幅広い抗菌スペクトルを有するシプロフロキサシンと、バイオフィルム形成を抑制するケルセチンとの合剤を吸入剤として実用化すべく、噴霧乾燥の検討を行った。両者のモル比率を2:1, 1:1, 1:2の3通りで相当するエタノール水溶液を噴霧乾燥したところ、1:1が単一共アモルファスを与えた。どちらかの成分が過剰だと、該当成分が別のアモルファス相として形成された。両成分の分子間相互作用は、NMRおよびIRで確認した。また、噴霧乾燥に伴う水分量の増加は、アモルファスの安定性に影響しなかった。エアロゾル化にて、共アモルファスは実用に耐える物性値を与えた。すなわち、放出用量が72~94%、微粒子分画が48~65%であった。一方、ケルセチン単独では、それぞれが36%と22%であった。