抗腫瘍を推進する栄養補助食品ケルセチン: マトリックスメタロプロテアーゼ遺伝子の調節に対する効果
Dietary supplementation with the anti-tumour promoter quercetin: its effects on matrix metalloproteinase gene regulation
- 出典:
- Mutation Research/Fundamental and Molecular Mechanisms of Mutagenesis
- 2001
- 480–481
- 269-276
- DOI:
- 10.1016/S0027-5107(01)00184-1
- 要旨:
- 33~64歳の男性健常者を対象とする、ケルセチン摂取の癌予防効果を検証した、臨床研究。ランダムに2群に分け、片方はクロスグリ果汁(ケルセチン30 mg/day相当)を14日間飲み、後者はプラセボを摂取した。摂取期間の前後に採血し、MMP-2とTIMP-1および-2の発現状況を調べた。ケルセチンは、MMP-2とTIMP-2の遺伝子転写や血中濃度を全く変化させなかった。一方、TIMP-1に関してはベースラインが311±70 ng/mL、摂取終了時が183±35 ng/mLであり有意に減少したが(P<0.05)、群間有意差は認めなかった。従って、ケルセチンの介入効果は認めなかった。