ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンの抗バイオフィルム効果: サルモネラ菌のバイオフィルム形成と病原性・ストレス応答・クオラムセンシング遺伝子発現に対する効果

Antibiofilm effects of quercetin against Salmonella enterica biofilm formation and virulence, stress response, and quorum-sensing gene expression

要旨:
2種類のサルモネラ属(ネズミチフス菌およびエンテリティディス菌)を用いて、ケルセチンの作用を検証した。ケルセチン(0~125 μg/mL)を添加したところ、バイオフィルム形成の阻害効果は1.50–2.61 log CFU/cm2であった。顕微鏡観察の結果、菌の運動性は最小発育阻止濃度の1/8から抑制された。ケルセチンは、病原性(avrA・hilA)・ストレス応答(rpoS)・クオラムセンシング(luxS)の各遺伝子の発現を下方調節して、バイオフィルムの形成を阻害した。