新規UPLC-MS/MSアッセイ法による、ラットのツカチニブの薬物動態に対するケルセチンの阻害効果の評価
Evaluation of the inhibitory effect of quercetin on the pharmacokinetics of tucatinib in rats by a novel UPLC–MS/MS assay
- 出典:
- Pharmaceutical Biology
- 2022
- 60
- 621-626
- DOI:
- 10.1080/13880209.2022.2048862
- 要旨:
- ケルセチンは薬物代謝酵素CYP2C8を阻害する。同酵素の基質であるツカチニブへの影響を、ラットを用いて検証した。予めラットケルセチン(25, 50, 100 mg/kg)を投与した後、30 mg/kgのツカチニブを経口投与した際の体内動態を測定した。ケルセチン100 mg/kgは、ツカチニブの血中濃度時間曲線下面積(AUC)を75.8%増大し、最大血中濃度(Cmax)は59.1%上昇し、経口クリアランスは47.3%低下した(P < 0.05)。なお、ケルセチンがツカチニブの吸収を促進する傾向は、濃度依存的であった。