キンミズヒキ(Agrimonia pilosa Ledeb)由来のケルセチンとケルシトリンは、JNKシグナル伝達経路を介して結腸癌細胞の遊走と浸潤を阻害する
Quercetin and Quercitrin from Agrimonia pilosa Ledeb Inhibit the Migration and Invasion of Colon Cancer Cells through the JNK Signaling Pathway
- 出典:
- Pharmaceuticals
- 2022
- 15
- 364
- DOI:
- 10.3390/ph15030364
- 要旨:
- バラ科の植物キンミズヒキ(Agrimonia pilosa Ledeb)の根の抽出物を、HPLCで12分画に分けた。4番目の分画が、結直腸癌細胞株RKOの遊走と浸潤を阻害した。LC-MSにより分画4の成分をケルセチンとケルシトリンであると同定し、両成分とも分画4と同様にRKOの遊走と浸潤の阻害作用を確認した。分画4・ケルセチン・ケルシトリンのいずれも、p38・JNK・ERKのシグナル伝達を活性化したが、JNK阻害剤の存在下では、それらの作用が打消された。ヌードマウスにRKOを移植したモデルでは、分画4・ケルセチン・ケルシトリンともに腫瘍組織の成長を抑制したが、ケルセチンが最も良好な結果を示した。