ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

四塩化炭素中毒BALB/cNマウスにおける、ルチンとケルセチンで異なる肝保護メカニズム

Differential hepatoprotective mechanisms of rutin and quercetin in CCl4-intoxicated BALB/cN mice

要旨:
四塩化炭素で惹起したマウスの肝損傷の保護効果に関して、ルチンとケルセチンの違いを比較した。SOD活性の低下の抑制効果・TGF-β1の発現抑制は、ルチンよりケルセチンの方が優れていた。反対に、ニトロチロシンの生成抑制・iNOSの発現阻害効果・Nrf2とHO-1の発現促進は、ルチンの方が優れていた。NF-κB・TNF-α・COX-2の低減効果は、両者で同等であった。従って、ケルセチンに2糖が結合することで、抗ニトロ化ストレスは高まるが、抗酸化および抗炎症作用は弱くなる。