HPLC-MS分析による、ケルセチンと主要代謝物ケルセチン-3-O-β-D-グルコシド(イソケルセチン)の、ヒトグルクロン酸転移酵素1Aアイソフォーム阻害効果
Inhibitory effects of quercetin and its major metabolite quercetin‑3‑O‑β‑D‑glucoside on human UDP‑glucuronosyltransferase 1A isoforms by liquid chromatography‑tandem mass spectrometry
- 出典:
- Experimental and Therapeutic Medicine
- 2021
- 22
- 842
- DOI:
- 10.3892/etm.2021.10274
- 要旨:
- 4-メチルウンベリフェロンを基質に用いて、グルクロン酸転移酵素(UGT)の活性をLC-MSで測定した。ケルセチンはUGT1A1とUGT1A6に非競合な阻害を示し、そのIC50値は7.47および7.07 µMであった。一方、UGT1A3とUGT1A9は競合的に阻害して、IC50値は10.58と2.81 µMであった。イソケルセチンのUGT1A1・UGT1A3・UGT1A6への阻害作用は弱く、IC50値は45.21・106.5・51.37 µMであった。従って、ケルセチンを摂取する際の薬物相互作用は、UGT1A1・UGT1A3・UGT1A9に代謝される薬物を対象に考慮するのが妥当である。