ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

抗生物質耐性菌の阻害剤としてのポリフェノール: 細菌の病原性に対するルチンの干渉のメカニズム

Polyphenols as Inhibitors of Antibiotic Resistant Bacteria—Mechanisms Underlying Rutin Interference with Bacterial Virulence

要旨:
抗菌活性とバイオフィルムの形成阻害作用で、ポリフェノール類をスクリーニングしたところ、ルチンが最も有望だった。ルチンは、尿道に取り付けたカテーテルにて、緑膿菌とメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)のバイオフィルムを予防し、かつ根絶した。メカニズムとして、ルチンは細胞生存率・外因性の多糖類・細胞外DNAを減少し、ヒト角化細胞への細菌付着も減少した。ルチンはまた、各種遺伝子(lasI・lasR・rhlI・rhlR・pqsA・mvfR)の発現を抑制した結果、緑膿菌プロテアーゼ・ピオシアニン・ラムノリピド・エラスターゼの産出を阻害して、抗毒性を発揮した。