ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

Trifolium alexandrinum抽出物・ヘスペレチン・ケルセチンは、糖尿病ラットの膵組織における糖代謝を改善し、IRおよびAMPKシグナル伝達を活性化する

Antidiabetic efficacy of Trifolium alexandrinum extracts hesperetin and quercetin in ameliorating carbohydrate metabolism and activating IR and AMPK signaling in the pancreatic tissues of diabetic rats

要旨:
高脂肪食とストレプトゾトシンで惹起した糖尿病モデルラットに、Trifolium alexandrinum(マメ科の植物)抽出物・ケルセチン・ヘスペレチンをそれぞれ投与した。3種とも顕著な効果を示し、悪化した血中のグルコース・インスリン・グルカゴン・肝機能マーカー(AST・ALT・ALP・α-アミラーゼ・リパーゼ)・脂質パラメータ(中性脂肪・総コレステロール・HDL・LDL)を正常値に近づけた。一方、膵組織ではチオバルビツール酸反応性物質・終末糖化産物・GSH・SOD・GPx・カタラーゼを正常値に近づけ、酸化ストレスを軽減した。また、3種ともインスリン受容体(IR)・リンイノシチド3キナーゼ(PI3K)・AMP活性化プロテインキナーゼ (AMPK)の発現を上方調節し、カスパーゼ-3とIL-1βの発現は下方調節して、IR/PI3Kシグナル伝達とAMPKシグナル伝達の活性化によるインスリン抵抗性の改善を示唆した。