ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

非小細胞肺癌を治療するため、ビオチン化混合ミセルにてケルセチンを標的へ送達する

Targeted delivery of quercetin by biotinylated mixed micelles for non-small cell lung cancer treatment

要旨:
従来のケルセチンを含むミセルに、DSPE-PEG(2000)ビオチンを添加したビオチン混合ミセルを新規に設計した。ケルセチンは効率良く混合ミセルに取込まれ、85.7%のカプセル化を達成した。ビオチン混合により、ケルセチンの細胞への取込みは、非混合ミセルの1.2倍であった。ヒト由来肺癌細胞株A549に対するIC50値は、ビオチン混合ミセルが7.83 μg/mL、非混合ミセルが16.15 μg/mL、フリーのケルセチンが44.22 μg/mLであった。非小細胞肺癌のモデルマウスにてビオチン混合ミセルは、腫瘍部位にケルセチンの高い蓄積を示し、良好な抗腫瘍効果を発揮した。