ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは炎症応答の緩和と酸化ストレスの調節により、ジクロフェナクが誘発したラットの腎損傷を改善する

Quercetin exerts an ameliorative effect in the rat model of diclofenac-induced renal injury through mitigation of inflammatory response and modulation of oxidative stress

要旨:
ジクロフェナクで惹起したラットの腎損傷は、ケルセチンが効果的に改善した。ジクロフェナクがもたらした腎組織へのリンパ球の浸潤は、ケルセチンの共投与で劇的に減少し、正常に近づけた。ジクロフェナクが増大した炎症誘導性因子(TNF-α・NF-κB・IL-1β)の遺伝子発現は、ケルセチンが下方調節した。しかもケルセチンの存在下では、ジクロフェナクがこれらのサイトカインを増やせなくなることも併せて見出した。ケルセチンはまた、腎組織のマロンジアルデヒドと一酸化窒素を減少し、低下したGSH・GPx・SOD・カタラーゼの活性を回復して、抗酸化作用も発揮した。