ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

フラボノイドが豊富なリンゴの摂取は、循環器疾患のリスクがある被験者の内皮機能を改善する: 無作為化比較対照臨床試験

Flavonoid-Rich Apple Improves Endothelial Function in Individuals at Risk for Cardiovascular Disease: A Randomized Controlled Clinical Trial

要旨:
循環器疾患のリスク因子(高血圧・血糖値が高め・コレステロール値が高め・肥満)を少なくとも1つ持つ被検者30名を対象とする、臨床研究。フラボノイドを豊富に含むリンゴの摂取が、血管内皮機能に及ぼす影響を検証した。ランダムに2群に分け、片方は1日2回リンゴを皮ごと摂取して、ケルセチン配糖体を195 mg/day、エピカテキンを48.0 mg/dayの摂取量に調節した。もう片方は比較対照群として、果肉のみ摂取し、ケルセチン配糖体を12.5 mg/day、エピカテキンは25.2 mg/dayに調節した。4週間の摂取期間と、続く2週間のウォッシュアウト期間を設け、摂取対象を入換えてクロスオーバーとした。内皮機能を示す血流依存性血管拡張反応(FMD)を、リンゴの摂取直後(急性効果)と各摂取期間終了後(長期効果)に測定した結果、いずれもフラボノイドの効果を認めた。前者ではフラボノイド群のFMDは対照群より0.8%増大(P<0.001)し、後者では0.5%増大(P<0.001)した。