脳におけるフラボノイド: 中枢神経系障害の潜在的な治療薬としてのケルセチン
A Flavonoid on the Brain: Quercetin as a Potential Therapeutic Agent in Central Nervous System Disorders
- 出典:
- Life
- 2022
- 12
- 591
- DOI:
- 10.3390/life12040591
- 要旨:
- 中枢神経系における、ケルセチンの薬理作用を多角的に整理した総説。ケルセチンを効率的に中枢へ送達するためのナノ技術に、まず言及した。中枢関連に限定すれば、論文に出たケルセチンを担持する媒体は、ナノ粒子が62%、ナノ脂質が9.5%、エクソソームが9.5%、ナノファイバーが4.8%、ナノ乳濁液が4.8%というデータを図示した。神経変性疾患に関しては、認知症・パーキンソン病・ハンチントン病・その他に章分けして、動物実験の論文を整理した。精神疾患に関しては、うつ病・不安感に章分けし、脳腫瘍に関しては、細胞毒性・既存薬との相乗効果・新規DDSに章分けして、ケルセチンの役割を論じている。最後に臨床研究および症例研究の論文を5件ほど取上げた。