ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンはエストロゲン受容体αの刺激・ERK1/2の活性化・アポトーシスの阻害を介して、アミロイドβ25–35に起因するPC-12細胞の毒性を阻害する

Quercetin inhibits cytotoxicity of PC12 cells induced by amyloid-beta 25–35 via stimulating estrogen receptor α, activating ERK1/2, and inhibiting apoptosis

要旨:
アミロイドβ25–35(Aβ)はPC-12細胞の生存率を低下するが、ケルセチンによる前処理は濃度依存的に改善した。ケルセチンは、AβがもたらしたBcl-2の低下・Baxとカスパーゼ-3の減少を元に戻して、PC-12細胞のアポトーシスを抑制した。ケルセチンの代わりに、選択的エストロゲン受容体拮抗剤やMAPK阻害剤で前処理すると、ケルセチンと逆の挙動を示した。従って、ケルセチンの抗アポトーシス作用は、エストロゲン受容体とMAPKの活性化に基づく。