食事摂取のバイオマーカーとしての、抗酸化フラボノールのケルセチンとケンフェロールの血漿中濃度と尿中排泄
Plasma concentrations and urinary excretion of the antioxidant flavonols quercetin and kaempferol as biomarkers for dietary intake
- 著作名:
- Jeanne H. M. de Vries
- Peter C. H. Hollman
- Saskia Meyboom
- Michel N. C. P. Buysman
- Peter L. Zock
- Wija A. van Staveren
- Martijn B. Katan
- 出典:
- The American Journal of Clinical Nutrition
- 1998
- 68
- 60–65
- DOI:
- 10.1093/ajcn/68.1.60
- 要旨:
- 健常者15名を対象に、食事で摂取したフラボノイドの挙動を調査した。ランダムに2群に分け、片方は紅茶1,600 mL/day (ケルセチン49 mgおよびケンフェロール27 mg相当)を摂取し、もう片方はタマネギ129 g/day (ケルセチン13 mg、ケンフェロール0 mg相当)を摂取した。3日の摂取期間の後、4日間のウォッシュアウト期間を設け、摂取対象を入替えてクロスオーバーとした。両方の食品からフラボノイドは吸収されたが、尿中に排泄されたケルセチンは、紅茶の0.5%、タマネギの1.1%であった。7〜14日後にタマネギ摂取を繰り返し、同じ摂取を2回行った場合の再現性の尺度として被験者内の変動係数を推定した。その結果、ケルセチンの変動係数は、血漿で30%尿で42%であった。ゆえに、血漿および尿中のフラボノイドは短期間の摂取量を反映しており、疫学研究でフラボノールの高消費量と低消費量を区別するためのバイオマーカーとして使用できる。